年金の不正受給問題でのマスコミの論調を見ててつくづく疑問に思うことがある。マスコミの論調はこうだ。
「なぜ不正を見抜けなかったのか?公務員が怠慢だからではないか?」
では罰則、法的にも実働的にもチェックのしっかりしたシステムを作り上げたとしよう。当然コストが前よりかかるわけだ。誰がそのコストを払うのか?当然我々自身である。
さて、では最も低コストなシステムとはなんだろう?それは性善説に則った、しかも性善説が実質機能しているシステムである。日本は今までその性善説が機能していたんだと思う。
アメリカは人口あたり日本の約20倍も弁護士がいる。これを日本は法治国家が成熟していない論に持っていく人もいるが、俺はむしろ法治国家の先にあるべき社会を具現化しているのだと思う。だって彼らの給料は誰が払うのか?もちろんアメリカ人自身である。
これは生命保険、火災保険、損害保険にも繋がる。例えばだ、ある一族できっちり助け合いが行われていたとする。一族の誰かに何かあれば、一族の他の誰かが助ける。もちろん性善説に則って、である。契約書が有るとか無いとかそんな次元の低い話ではない。そうすればそもそも生命保険なぞ不要である。
結局、信頼によって成り立っている社会はそれだけ低コストで、結果的に潜在能力を持つことになる。
では欠点は?まさに件の問題である。性善説では行動していないモラルの低い人々にとっては、性善説で成り立っているシステムはカモであり「おいしい」わけだ。
さて、ではどうすればよいのか?ここで大切なのは、ではシステムのせいにしてよいのか、では高コストなシステムにするのか、ということだろう。それでは日本の利点はむしろ失われ自分達の首を絞めることになる。
ここはごく単純に罰則の強化でいいんじゃないか。要するにアメリカ式に懲罰金をごっそり上乗せすればよい。システムは緩く、罰則は厳しく。そうしないと一部の腐った部分のせいで自分達の首を締め上げることになる。でもマスコミでそういう論調は無いんだよな。バカなのか、どっか変な連中と繋がってんじゃないのか。
日本では懲罰的に罰則の上乗せってやらないんだよな。ばか正直って言うか。100万円盗んで検挙率50%なら、100÷0.5×1以上でしめて300万の罰則、とか時価制にしたらいいのに。さて暴論かね?でも人の命に関しては明らかに犯罪者有利。100万盗んで罰金100万未満なんだから。だって人一人殺して死刑にはなってないんだから。
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